SSブログ
- | 次の10件

ザルツブルク音楽祭2013 「ドン・カルロ」 (8/28) [オペラ(海外)]

Giuseppe Verdi : Don Carlo
Groses Festspielhaus

LEADING TEAM
Antonio Pappano, Musikalische Leitung
Peter Stein, Regie

BESETZUNG
Matti Salminen, Filippo II.
Jonas Kaufmann, Don Carlo
Anja Harteros, Elisabetta di Valois
Thomas Hampson, Rodrigo, Marchese di Posa
Ekaterina Semenchuk, La Principessa Eboli
Eric Halfvarson, Il Grande Inquisitore

Konzertvereinigung Wiener Staatsopernchor
Wiener Philharmoniker

*****

8/28(水)13:00~18:10頃

9163692_1995946288_85large (480x640).jpg


カウフマン人気のせいか、全公演とも早々に売り切れになった「ドン・カルロ」。
そんな公演とあってか、今までになく女性客が多く、開演前から異様な盛り上がり。 お化粧室も大変、混んでおりました(笑)。

今回の「ドン・カルロ」は、フォンテーヌブローの場面付きの全5幕版。
横幅の広い空間を生かしたスタイリッシュな舞台です。
ただし、第4幕のフィリッポ2世の書斎の場面は上手3分の1のみしか使用せず、残り3分の2は幕が下りたまま。下手側に座っている人にはかなり見難かったのでは・・・と思います。

どの歌手も声量豊かな熟達した歌いぶりで、演技も表情も上手く、役柄に合っていた。
中でもカウフマンは舞台に登場するだけでオーラ満載の歌手。
声量豊かで情熱的な歌声はもちろんのこと、ルックスが抜群で、女性ファンが多いのに納得。

エリザベッタ役のハルテロスも高音から低音まで透明感がありながらもしっかりと芯のある美しい声。
MET来日公演で歌ったポプラフスカヤよりも容姿、歌唱共に優れていて、今後も要注目歌手です。
最終幕でドン・カルロとエリザベッタが歌う二重唱は、涙誘われる素晴らしい歌声でした。

ロドリーゴを歌ったトーマス・ハンプソン、エボリ公女を歌ったエカテリーナ・セメンチュクも良かった。

そして昨日のマイスタージンガーの時と違って、見違えるように素晴らしかったのが、パッパーノ指揮のウィーン・フィル。 情感豊かで雄弁な音楽。心揺さぶる美しさを兼ね備えたドラマティックな音楽で感動しました。

千秋楽とあって、最後はスタンディング・オベーション。
至福のひと時でした。

9163692_1995946285_125large (640x480).jpg


プログラムを見ると、ザルツブルク音楽祭での「ドン・カルロ」の上演回数は思ったより少ないようです。

1958年(カラヤン指揮)
1960年(サンティ)、
1975年(カラヤン)、1976年(カラヤン)、1977年(カラヤン)、1978年(カラヤン)、
1998年(マゼール)、1999年(マゼール)、
2001年(マゼール)、2003年(ゲルギエフ)。

カラヤン指揮が最多。それに次ぐのはマゼール。
ハンプソンは2001年の時にもロドリーゴを歌っていました。

今年、10年ぶりに上演された「ドン・カルロ」が見られたのもヴェルディイヤーの恩恵です。

来年のヴェルディは、ネトレプコ&ドミンゴ主演の「イル・トロヴァトーレ」が上演されるようです。
また来年はR.シュトラウスのメモリアルイヤー(生誕150周年)でもあるので、「ばらの騎士」(ズービン・メーター指揮)、「サロメ」等が予定されているようなことが地元の新聞に書かれていました。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

ザルツブルク音楽祭2013 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 [オペラ(海外)]

Richard Wagner : Die Meistersinger von Nurnberg
Groses Festspielhaus

LEADING TEAM
Daniele Gatti, Musikalische Leitung
Stefan Herheim, Regie

BESETZUNG
Anna Gabler, Eva
Monika Bohinec, Magdalene
Michael Volle, Hans Sachs
Roberto Sacca, Walther von Stolzing
Georg Zeppenfeld, Veit Pogner
Markus Werba, Sixtus Beckmesser
Peter Sonn, David

Konzertvereinigung Wiener Staatsopernchor
Wiener Philharmoniker

9163692_1995455440_162large (480x640).jpg


8/27(火) 18:00~23:40頃

ヘアハイム演出の「ニュルンベルクのマイスタージンガー」。
ワーグナー版「真夏の夜の夢」とも思えるコミカルでファンタジックな演出。
それでいてザックスの心中複雑な意味深な場面も細やかに描かれており、多々、心揺さぶられた。

開演前から幕が上がった舞台は見どころ満載。

9163692_1995455429_86large (640x480).jpg


9163692_1995466912_127large (640x480).jpg


冒頭の前奏曲が奏でられる中、ステージではザックス=ワーグナー(?)が黙役で登場し、ザックスが熟考の末、書き上げたストーリが展開していくという演出。

第1幕はザックスの机の上を巨大化した舞台。
第2幕はザックスの靴屋の仕事部屋を巨大化したセットで、机も引き出しもみな巨大。
歌手や合唱団がみな小人になってしまったかのようで、観客がガリバーとなって小人の世界を見ているような気分になる。

歌手で一番、素晴らしかったのは、ザックス役のミヒャエル・フォレさん。
昨年12月のヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団来日公演の「第九」の歌手。
今回も朗々とした素晴らしい歌声に感銘を受けました。 ニワトコのモノローグの深みのある歌声は感動的。

ベックメッサー役のヴェルバさんもサントリーのホールオペラ「ドン・ジョヴァンニ」や「コジ・ファン・トゥッテ」といったモーツァルト・オペラでお馴染みの好きな歌手。
歌も上手く、格好の良いベックメッサーで、ヴァルターよりも歌が上手いのが、良いのか悪いのか・・・(笑)。
ベックメッサーがエヴァだと思ってマグダレーネにセレナーデを歌う場面は、ラップンツェル姫を模して長い髪が下りてくるのには大笑い。

ヴァルター役のサッカさんは、フォークトが同役を美声で歌うのを聴いてしまった後では今一つ。
ヴァルターよりもザックスやベックメッサーの方が歌が上手いというは、ちょっとストーリー的には合わないけれど、うれしい誤算でした(笑)。

エヴァ役のガブラーさん、相変わらずの絶叫調の乾いた歌声だけれど、コンサート形式だった東京・春・音楽祭の時よりは、愛らしい演技でカバーしていて、上手くなったように思えた。

ガッティ指揮のウィーン・フィルは、情感は少ないものの、ドラマティックな迫力のある演奏。
前奏曲はサクサクとした雑な演奏だったけれど、歌手が登場すると良くなった。

第2幕では、グリム童話等メルヘンでお馴染みの白雪姫、赤ずきんちゃん、ホレおばさん、ラップンツェル、長靴を履いたネコ、カエルの王様、ヘンゼルとグレーテル・・・も登場。ドイツの子供なら誰でも知っている絵本の「もじゃもじゃペーター」まで出てきて、お笑いをしてしまった。

9163692_1995455423_136large (640x480).jpg


9163692_1995455427_102large (640x480).jpg


プログラムを見ると、このマイスタージンガーがザルツブルクで上演されたのは、なんと1936年(トスカニーニ指揮)、1937年(トスカニーニ指揮)、1938年(フルトヴェングラー指揮)以来のことのようです。
ワーグナーのメモリアルイヤーのおかげで75年ぶりにザルツブルクで上演されたマイスタージンガーを見ることができ、良い記念になりました。

9163692_1995455435_184large (640x480).jpg

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

ザルツブルク音楽祭2013 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 [コンサート(海外)]

8/26(月)20:00~

Berliner Philharmoniker 2
Groses Festspielhaus

PROGRAMM
ARNOLD SCHONBERG:Verklarte Nacht op. 4 Fassung fur Streichorchester von 1943
ALBAN BERG: Drei Bruchstucke fur Gesang und Orchester aus Wozzeck op. 7
IGOR STRAWINSKY : Le Sacre du printemps

INTERPRETEN
Simon Rattle, Dirigent
Barbara Hannigan, Sopran
Berliner Philharmoniker

****

9163692_1995240434_169large.jpg


本日のコンマスはDaniel Stabrawaさん、その隣は樫本大進さん。

1曲目のシェーンベルクの「浄夜」は、神秘的な流麗な演奏で素晴らしかった。
こんなに美しい「浄夜」を聴いたのは初めて!
渋く重厚ながら透明感のある弦楽器の感動的なハーモニー。
風が吹くかのような流麗ながら起伏ある美しい演奏に魅せられた。

2曲目はベルクの「ヴォツェック」から3曲を抜粋。
鋭いリズム感を奏でる音楽に合わせて、カナダ出身のソプラノ歌手、バーバラ・ハンニガンさんが見事に歌い演じていた。

9163692_1995242489_150large.jpg


休憩後の後半は、日本公演でも演奏されるストラヴィンスキーの「春の祭典」。
パワー炸裂の鮮烈な演奏で圧巻!
瞬時のリズム感、急速テンポの個所であっても一糸乱れぬ演奏を奏でるのが驚異的で、まさに天才的プレーヤーが勢ぞろいした世界一のオーケストラがなせる業だと感服させられた。

9163692_1995240429_4large.jpg

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

ザルツブルク音楽祭2013 NHK交響楽団(8/25) [コンサート(海外)]

8/25(日)20:00~
NHK Symphony Orchestra, Tokyo
Felsenreitschule

PROGRAMM
TŌRU TAKEMITSU ‎• November Steps für Biwa, Shakuhachi und Orchester (1967)
TOSHIO HOSOKAWA ‎• Klage für Sopran und Orchester auf Texte von Georg Trakl
Uraufführung ‎• Auftragswerk der Salzburger Festspiele
HECTOR BERLIOZ ‎• Symphonie fantastique op. 14 ‎– Épisode de la vie d’un artiste en cinq parties
(アンコール) ビゼー:「アルルの女」から

INTERPRETEN
Charles Dutoit, Dirigent
Kakujo Nakamura, Biwa
Kaoru Kakizakai, Shakuhachi
Anna Prohaska, Sopran

NHK Symphony Orchestra, Tokyo

*****

N響公演は、映画「サウンド・オブ・ミュージック」でトラップ一家が亡命する直前に「エーデルワイス」を歌ったホールで名高い、ファルゼンライトシューレで開催されました。

暗い岸壁に浮かびあがった青い照明が神秘的・幻想的な雰囲気。
そして今回のプログラムも同じく神秘的・幻想的な曲。

9163692_1994823411_222large (640x480).jpg


1曲目の「ノヴェンバー・ステップス」では、緊迫感ある静寂の中に響きわたった尺八や琵琶の音色がまるで廃墟で聴いているかのよう。しみじみとした古来の日本の美を感じさせてくれる。

2曲目の世界初演となった「ソプラノとオーケストラのための嘆き」は、オペラの一場面のよう。プロハスカさんはとても美しい歌声。
演奏後、細川さんもステージに上がってご挨拶されていた。

DSC08119 (800x600).jpg


演奏終了後の休憩時間中、1階ホワイエにいたらプロハスカさんがステージ衣裳のまま現れ、CDコーナーでサイン会をされていた。

後半の「幻想交響曲」は、堀さん、マロさんのダブルコンマス。チェロは首席ご夫妻。
デュトワさんならではのメロディのくっきりとした色彩感ある音色を奏で、間髪いれない鋭いリズム感とキレ良い演奏。端正な一糸乱れぬ演奏はまことにもってお見事。
国内で聴くよりもかなり完成度の高い演奏で素晴らしかったです。
海外公演ということで相当の練習を積まれたのでは?と推察されます。

9163692_1994823407_157large (640x480).jpg


残念だったのは最終楽章フィナーレ2~3秒前の演奏中に早くもブラヴォーの叫び声が聞こえたこと。
オケの音の方が大きかったので、かすかにしか聞こえなかったのがせめてもの救いでしょうか。

これに先立つ公演前日のウィーンからザルツブルクへ向かう飛行機には今までになく日本人がいっぱい乗っていました。 聞こえてくる話し声から、どうやら演奏者のご家族の方やN響関係者の方々いらっしゃるようでした。

公演翌日の地元の新聞にもN響の記事がベルリン・フィルと並んで掲載されていました!
デュトワさんがザルツブルク音楽祭初登場だったとのこと。公演にはラトルご夫妻もいらしていたそうです。

9163692_1994823406_27large (640x464).jpg

ザルツブルク音楽祭2013「コジ・ファン・トゥッテ」(8/25) [オペラ(海外)]

Wolfgang A. Mozart   Cosi fan tutte
Haus fur Mozart

LEADING TEAM
Christoph Eschenbach, Musikalische Leitung
Sven-Eric Bechtolf, Regie

BESETZUNG
Malin Hartelius, Fiordiligi
Marie-Claude Chappuis, Dorabella
Martina Jankova, Despina
Martin Mitterrutzner, Ferrando
Luca Pisaroni, Guglielmo
Gerald Finley, Don Alfonso

Konzertvereinigung Wiener Staatsopernchor
Wiener Philharmoniker

9163692_1994514178_131large (480x640).jpg


2009年に観たクラウス・グート演出の土砂が部屋になだれ込んだり、歌手が仮面をつけたりした奇妙な演出とは違って、今年のベヒトルフ演出のコジは、温室いるかのようなグリーンがアクセントになった美しい上品な舞台。
衣装も優雅で、さわやかな素敵な演出だった。

エッシェンバッハ指揮のウィーン・フィルの演奏は、多少、平板なところはあるものの、ストーリーが急展開するところは、躍動感ある音楽で高揚感を増させてくれ良かった。

どの歌手も声量豊かで上手い。そのうえ美男美女揃い!
まっすぐに客席に届く歌声が、ウィーン・フィルのノンビブラートの演奏と上手く溶け合い、美しい重唱の数々を聴かせてくれました。
そのうえオーバーアクションと表情豊かな歌唱で、笑いが絶えない、洒落っけいっぱいの楽しい舞台。

冒頭、アルフォンソが、姉妹(ヌード! ただし後ろ姿のみ)が水浴びした水を瓶に入れ、温室の葉っぱを詰め込んで何やら作っていたのを不思議に思っていたが、最後にそのオチがわかった。
フィナーレの演出がとてもユニークで、痛快コメディのエンディング!
フィオルディリージ組はハッピーエンド、ドラベッラ組は破局。
そしてアルフォンソは謎だった冒頭の瓶の薬を飲んで死んでしまいました!

DSC08080 (800x600).jpg


ただ地元の新聞を見ると、「nichit gut (良くはない)」とあまり褒めてはいない記事。
73歳のエッシェンバッハは、8/3~8/17までオーストラリア、ヨーロッパ等で9つのコンサートを指揮し、その4日後の8/21にザルツブルクでコジのプルミエを振ったそうで、指揮者が忙しすぎるのが原因か?といった記事で、褒めてはいませんでした。

来年も同じベヒトルフ演出、エッシェンバッハ指揮で「ドン・ジョヴァンニ」、2015年は「フィガロの結婚」と、ポンテ3部作を順番に上演する予定だそうです。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

アニフ(Anif) カラヤンのお墓参り [旅行(オーストリア)]

この夏、訪れたザルツブルク音楽祭の合間に、アニフ(Anif)へ行ってきました。
アニフに行くのは2009年、2010年に続いて3回目になります。

25番バスに乗ってAnif Friesacherで下車。
すぐにカラヤンのお墓がある教会へ向かい、お墓詣りをしてきました。

9163692_2000877095_21large (640x480).jpg


行くたびにお墓の寄せ植えが変わっています。
2013年。お花が少なく、ナチュラルな感じでした。

9163692_2000877103_208large (640x480).jpg


9163692_2000877100_228large (640x480).jpg


2010年 に訪れた時

9163692_2000877106_58large (480x640).jpg


2009年に訪れた時。 没後20周年のメモリアルイヤーだったせいか(?)、華やかなです。

37087919_3425718442 (640x480).jpg


教会前にはカラヤンの彫像の隣には、2010年の時には無かった2011年に亡くなった大賀さんの彫像も設けられていました。

9163692_2000877096_92large (640x480).jpg


その後は恒例のカラヤン邸までの散策。
今年は門扉のある入り口側だけからの観光。
こちら側だけでしたらカラヤン・シュトラーセからわずか15分程度の道程です。

9163692_2000877091_63large (480x640).jpg


ウンターズベルクの山頂もよく見えます。

9163692_2000877086_144large (640x480).jpg


2009年、2010年に訪れた時は、道を間違えたこともあって(笑)、カラヤン邸真正面側から門扉がある側まで迂回する散策になり、炎天下の中、1時間半も歩く羽目になりました(笑)。

2010年に撮ったカラヤン邸です。
トウモロコシ畑が邪魔で、真正面から撮影できませんでした。背後に見える山は、ガイスベルク山。

9163692_544782898_218large (640x480).jpg


この時(2010年)は、偶然ながら素晴らしい出会いがありました!
炎天下のほとんど人気がない中、歩いていると、向こう側からピンクのベビーカーにミッキーとお人形を乗せた母娘が歩いてきました。通りすがりにご挨拶し、ついでに「あれがカラヤン邸ですよね?」と話しかけたところ、「そうよ。私がカラヤンの娘で、この子が孫なのよ。」との答え。びっくりしました!
お名前をお伺いしたところ、カラヤンの2人のお嬢さんのうちの妹のアラベルさんで、幼稚園児ぐらいのお嬢さんはカリーナちゃんとのこと。
私が感激して大喜びをしていたら、「私たちの写真を撮りたかったら撮ってもいいのよ。」と言って下さいましたので、お言葉に甘えて1枚、撮らせていただきました。大切な記念写真になりました。

こちらも2010年の写真。
アラベルさん母子が出てきた直後だったのか、門扉も開いていました。

9163692_544782818_23large (640x480) (2).jpg


今年は、カラヤン邸の門前まで来たらすぐにトンボ返り。

9163692_2000877090_99large.jpg


歩いてきたカラヤン・シュトラーセを戻ると左側にムーティ邸もあります。わずか10分程度の近さでしょうか。

9163692_2000877083_86large (640x480).jpg


9163692_2000877081_247large (640x480).jpg


晴れた日にお散歩するには、とてものどかで気持ちの良い所です!
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:旅行

ザンクト・フローリアン修道院 ブルックナーのお墓参り [旅行(オーストリア)]

今夏(8/26)、ザルツブルク音楽祭の合間に、リンツ郊外にあるザンクト・フローリアン修道院(St. Florian)を見学してきました。
ブルックナーがオルガニストを務めた教会で、遺言により教会内のパイプオルガンの真下に葬られています。

ザルツブルクからリンツまでは特急で1時間10分程度。
ザルツブルク~ウィーン間を走行するWestbahnに初めて乗ってみました。
運賃はオーストリア国鉄の半額程度(片道€11.90)のうえ、車内で切符を購入できて便利でした。

リンツ到着後は410番バスに乗車。
St. Florianで始まるバス停がいくつかあるので、乗車の際にバスの運転手さんに尋ねたところ、終点のSt. Florian Gendamerieplatzで下車すればよいとのことで、往復切符(€5.60)を購入しました。
30分程度で終点のSt. Florian Gendamerieplatzに到着。
他の乗客が下車し始めたので、私もあわてて降りようとしたところ、運転手さんから次のバス停まで乗っていった方がよいと言われ、その先の坂の上にあるSt. Florian Stiftで下車。
降りたらすぐ目の前が修道院の入り口でした!
どうやら乗車したバスは、終点のSt. Florian Gendamerieplatzから折り返しでLintz中央駅まで戻るバスだったようです。往路と復路は違うバスルートになるようで、修道院前のバス停には復路のバスしか止まりません。坂道を歩かずにすみました(笑)。

DSC08149 (800x600) (800x600).jpg

修道院内はガイドツアーによる見学となります。
5月中旬~10月中旬までの火・土曜日以外には14:30からオルガンコンサートもあります。
私はブルックナーオルガンの響きを聴いてみたかったので、通常のガイドツアーとオルガンコンサートのセット券(€9.80)を購入しました。
この他に通常のガイドツアー+皇帝の部屋を見学するセット券もありましたが、皇帝の部屋を見学すると、オルガンコンサートが聴けなくなるので諦めました。

ガイドツアーが始まる13時までは時間があったので、周囲を散策。

DSC08164 (800x600).jpg

中庭を散歩中に、修道院の向こう側に教会の尖塔が見えたので、その教会にも入ってみました。
こじんまりとしながらも清楚な祭壇。

DSC08267 (600x800).jpg

そして背後を振り向くと白亜のオルガンが・・・!

DSC08183 (600x800).jpg

そう、これがブルックナーオルガンでした!!
ブルックナーオルガンは1770年~74年にかけて建造されたもので、4つの手鍵盤を持ち、パイプは7489本あるとのことです。

DSC08270 (800x600).jpg

あわててオルガンの真下に戻ってみると、床の上にブルックナーの墓碑がはめ込まれていました。感無量。

DSC08190 (800x600).jpg

教会はガイドツアーでないと見学できないと思っていたのでびっくり! 自由に見学できたのですね。

その後、ガイドツアーで修道院内を案内してもらいました。

ドイツ語でのガイドツアーでしたが、日本人には日本語説明書をくれました。
見どころは、9世紀~15世紀にかけての約15万冊もの蔵書が収納された図書館、オーストリア・バロック様式の大理石の広間、ドイツの画家アルトドルファーの祭壇画等です。

修道院から教会の方へ長い廊下が続きます。

DSC08234 (600x800).jpg

そしていよいよ案内されたのが、教会地下の墓所。

パイプオルガンの真下にあるブルックナーの墓所があります。
1896年10月11日にウィーンで亡くなったブルックナー。
遺言により彼のオルガンの真下に遺体が葬られました。

DSC08259 (800x600).jpg

棺の奥には、1291年に発見されたローマ時代以来、この地に葬られたキリスト教徒の遺骨がぎっしり。6000人分の遺骨だそうです。

これで通常のガイドツアーは終了。
ここで皇帝の部屋を見学する組と、オルガンコンサートに行く組に分かれました。

オルガンコンサートでは、バッハ2曲、ブルックナー1曲、Sonnleitner作1曲が演奏されました。
バッハも良かったけれど、ブルックナーオルガンが奏でるブルックナーの「前奏曲 ハ長調 WAB129」は、特に壮麗な響きで素晴らしかったです。
残響は4~5秒程度はありそうな感じで、天上から音が降り注ぐようでした。
壮麗な天井画を見ながら夢見心地で聴いておりました。
最終曲は現代曲。
全部で30分程度のミニコンサートでした。

DSC08266 (600x800).jpg

コンサート終了後は大急ぎでバス停へ。
この日は夜20時からザルツブルクでベルリン・フィルの演奏を聴く予定でしたので、余韻冷めぬまま帰路につきました。
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽
- | 次の10件

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。